創視点「未だない」

昔、私が織物業を営んでいたころ
「説明しなければいけないものは、売れない!」
と、多くの問屋に言われました。
 
言葉を変えると
「売れるのは、皆が知っていて、置いておくだけでいいもの」
ということです。
 
その言葉を信じて、多くの人が知っている既製品市場に、生産性アップで参入しました。
 
結果生産性は700%アップしましたが、急速な在庫増で行き詰ってしまいました。
 
知っている=売れる=利益がある=間違い、という貴重な体験でした。

世の多くの経営者は、ランチェスター理論を信じていますが、それは「既にある市場」での奪い合いに過ぎません。

戦争理論の経営版は、経営の本筋ではありません。
 
大抵の人は、「既にある」「知っている」ことに安心感を覚えます。
 
安心感のある市場は、大きくて、たくさん売れ、儲けも多いと錯覚しがちです。
 
そして、多くの人が手を出し、過当競争に陥り、低収益に泣いて、撤退します。
 
これとは逆に、「未だない」「知らない」市場は小さすぎて注目されません。
 
「未だない」「知らない」市場は、必要性や好みが売れ行きを左右します。
 
そのため、値段は二の次になり、高収益を実現できる可能性があります。
 
中小零細企業が本気で取り組むべきは、「未だない」「知らない」市場です。

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